世界で一番わがままな君とガラスの心臓

土気色を通り越して、透き通るような青白さ。


眉の上に揃えられた漆黒の前髪が、額に浮き出た大量の脂汗にべったりと張り付いている。


「が……っ、ひゅ、っ……!」


明日の薄い唇が、引きつるように大きく開かれた。


喉の奥から漏れ出してきたのは、呼吸と呼ぶにはあまりにも痛々しい、途切れ途切れの異音だった。


「明日! 明日!!」


私は思わず彼女の細い手を両手で包み込んだ。


氷のように冷たい。さっきまで私の手を握り返し、激しく脈打っていた命の体温が、まるで潮が引くように急速に奪われていく。


「湊先輩、薬! 薬は!?」


「バッグの中にあるはずだ……! 風花ちゃん、明日ちゃんを支えててくれ!」