世界で一番わがままな君とガラスの心臓

驚きと、込み上げる激しい感情。


彼は首から下げたカメラをそっと脇へ寄せると、明日の手を——袖口を掴んでいたその小さな手を、自分の両手で優しく包み込んだ。


「ありがとう、明日ちゃん」


湊先輩の声は静かだったけれど、そこには迷いの欠片もなかった。


「俺に君の『今』を見せてくれて。……俺にとっても、君と出会えたこの夏が、人生で一番愛おしい時間だ」


湊先輩は包み込んだ手をそっと自分の胸元へと引き寄せ、明日の目線に合わせて優しく微笑んだ。


「君の命の輝きを、俺は一生忘れない。写真に刻んだ君の顔も、君がくれた言葉も……全部、俺の宝物だ」


「……っ」