世界で一番わがままな君とガラスの心臓

湊先輩はカメラを胸元に引き寄せると、モニターに表示されたプレビュー画面を三人で見つめた。


そこに映っていたのは、嵐の突堤で、溢れんばかりの花火の光を背に受け、涙と汗で顔をぐちゃぐちゃにしながら笑い合う、私たち三人の姿だった。


大人たちの言いなりにもならず、運命にも屈せず、自分たちの足でここまで走り抜けてきた証。


「……撮れた」


湊先輩が、掠れた声で囁いた。


「俺の人生で……一番最高の写真だ」


明日はその画面をじっと見つめ、そっと指先で画面の中の自分の笑顔に触れた。


「……バカみたい。私、こんな子供みたいな顔して……」


口ではそう言いながらも、明日の瞳からはポロポロと涙が零れ落ち、止まらなくなっていた。

その涙は、苦しみの涙でも、恐怖の涙でもない。自分の命を全力で燃やし尽くした人間だけが流せる、最高の歓喜の涙だった。