世界で一番わがままな君とガラスの心臓

頭上数百メートルの暗闇で、上昇を止めた光の粒が一瞬だけ静止し——直後、大気を引き裂く大音響とともに弾け飛んだ。


——ドォォォォォンッ!!


夜空が、死んだような闇が一瞬にして塗り替えられた。


頭上一面に広がる、幾千、幾万の黄金の光の雨。


重力を無視して広がった光の枝垂れが、夜空から海へ向かってゆっくりと降り注いでいく。


続いて、二発目、三発目が間髪入れずに打ち上がった。


鮮烈なエメラルドグリーン、情熱的なローズレッド、澄み渡ったコバルトブルー。


次々と弾ける大輪の光が、台風前夜の重く垂れ込めた黒雲を内側から鮮やかに染め上げていく。


「すご……すごい……っ!!」