湊先輩が低く囁き、立ち入り禁止の錆びついた鉄柵を持ち上げた。
私と明日は身をかがめて隙間を潜り抜け、続いて湊先輩が手押し車を斜めにして押し通す。
鉄柵を抜けた先は、砂浜から海へと突き出たコンクリートの廃突堤だった。
——ドォン……、ゴォォォ……。
突堤に足を踏み入れた瞬間、腹の底を揺さぶるような凄まじい重低音が私たちを包み込んだ。
黒くうねる夜の海。
台風の強い風に煽られた沖からの高波が、突堤のコンクリートの側面に激しくぶつかり、真っ白な飛沫(しぶき)を上げて砕け散っている。
その音はまるで、巨大な怪獣が暗闇の中で咆哮しているかのようだった。
「風が……強いね」
私と明日は身をかがめて隙間を潜り抜け、続いて湊先輩が手押し車を斜めにして押し通す。
鉄柵を抜けた先は、砂浜から海へと突き出たコンクリートの廃突堤だった。
——ドォン……、ゴォォォ……。
突堤に足を踏み入れた瞬間、腹の底を揺さぶるような凄まじい重低音が私たちを包み込んだ。
黒くうねる夜の海。
台風の強い風に煽られた沖からの高波が、突堤のコンクリートの側面に激しくぶつかり、真っ白な飛沫(しぶき)を上げて砕け散っている。
その音はまるで、巨大な怪獣が暗闇の中で咆哮しているかのようだった。
「風が……強いね」

