世界で一番わがままな君とガラスの心臓

レジに二台分のパンパンになったカートを押し込む時、心臓が跳ねるような背徳感が胸を突き抜けた。


「お客様、すごい量の花火ですね。子ども会のイベントですか?」


店員さんに何気なく笑顔で尋ねられ、私は「あ、はい! 地元の……夏祭りで!」と裏返った声で答えた。


明日がサングラスの奥から「余計な口を叩かないの」と私の脇腹を肘でつつく。


ピッとバーコードが読み取られるたびに、私たちの「秘密」が現実の形になっていく。


大人たちの作ったルールを破り、禁じられた夜へと踏み出していく感覚。


そのリスクと引き換えに手に入れたワクワク感が、全身の血を熱くたぎらせていた。