世界で一番わがままな君とガラスの心臓


「……でも、頼りにしてるわよ。風花」


「〜〜〜っ、もう! 分かったわよ、任せなさい!」


湊先輩がくすくすと嬉しそうに笑い、二人の手のひらの上に自分の手をそっと重ねた。


「作戦決行は、夏休みの最終日——八月三十一日の夜23時。俺たちの手で、この海に一番綺麗な花火を咲かせよう」


小さな離れの部屋で、三人の影が静かに重なり合った。


暗闇を切り裂く大輪の光を思い描きながら、私たちの秘密のカウントダウンが始まっていた。