世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「あんたの役割は、当日の足まわりと資材の調達補助。足の速さを買われて選ばれたんだから、途中で警察に見つかったら囮になって走り回りなさい」


「囮!? えーっ、捕まるのは私!?」


「当たり前でしょ。走れる人間が走らなくてどうするのよ」


不満を言う私に、明日はフンと鼻を鳴らした。


けれど、その直後に彼女が見せた微笑みは、今まで見たどんな顔よりも幼く、眩しかった。