世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「市販の打ち上げ花火や連発花火をそのまま手で持って火をつけるのは危険だし、見映えも悪い。だから、塩化ビニールのパイプを集めて木枠に固定し、簡易的な発射台を作るんだ」


「発射台……! 湊先輩、そんなの作れるんですか?」


「じいちゃんの写真館の裏に大工道具があるから、昼間のうちに骨組みを作っておくよ。導火線を導線でつないで、遠隔のバッテリーから電流を流して一斉点火するシステムにすれば、安全な距離から確実に打ち上げられる」


「す、すごい……本物の花火師さんみたいです」


思わず感嘆の声を漏らすと、湊先輩は少し照れくさそうに頭をかいた。