世界で一番わがままな君とガラスの心臓

その中に混ざっていた『花火大会中止のお知らせ』のプリントが、ひらひらと和室の真ん中に虚しく舞い落ちた。


「明日……!」


「なんなのよ『資金不足』って! 『過疎化』って何よ! 大人の勝手な都合で、私から奪わないでよ!!」


明日は白いワンピースの裾を激しく揺らし、荒い息を吐きながら部屋の中を足早に往復した。


縁側に吊るされたガラスの風鈴が、夕方の風を受けてチリン、チリンと無神経なほど涼しげな音を鳴らしている。


その繊細な響きすら、今の明日の神経を逆撫でしているようだった。


「私にはね……『来年』なんてないかもしれないのよ!?」