掲示板の前を離れてから茅野家へ戻るまでの道のり、明日はただの一言も喋らなかった。
日傘をすっぽりと深く差し、ただひたすらに目線を足元の石畳に落としている。いつもなら「歩くのが早い」「汗臭い」と難癖をつけてくるはずの唇は、直線のように固く結ばれたままだ。
木門をくぐり、薄暗い玄関を抜けて和室へ入った途端、その沈黙はあっけなく弾け飛んだ。
「——ふざけないでよ!!」
甲高い叫び声とともに、明日は手にしていた竹内さんからの回覧板の束を、畳の上に力任せに投げつけた。
バササッ、と紙片が散らばる。
日傘をすっぽりと深く差し、ただひたすらに目線を足元の石畳に落としている。いつもなら「歩くのが早い」「汗臭い」と難癖をつけてくるはずの唇は、直線のように固く結ばれたままだ。
木門をくぐり、薄暗い玄関を抜けて和室へ入った途端、その沈黙はあっけなく弾け飛んだ。
「——ふざけないでよ!!」
甲高い叫び声とともに、明日は手にしていた竹内さんからの回覧板の束を、畳の上に力任せに投げつけた。
バササッ、と紙片が散らばる。

