世界で一番わがままな君とガラスの心臓

夕暮れが始まり、バイパス国道沿いの看板にぽつぽつと灯りがともり始めている。


風に髪をなびかせながら、私は河津桜の並木道を一気に駆け下りていった。


明日に、そして湊先輩に、この走りを伝えるために。


グラウンドを飛び出し、夕暮れの河津桜の並木道を駆け抜けた。


潮風の匂いが強くなり、旧市街の路地裏を抜けると、視界が一気に開ける。


夕暮れの海岸へと駆け寄った私の足が、ぴたりと止まった。