冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「月城くんがこれまで生徒のためにやってきたこと、私は全部知ってるよ。校則の見直しのために夜遅くまで一人で資料を作ってたのも、部活の予算を少しでも増やそうと先生たちに頭を下げてたのも、投書箱の意見を一つひとつメモしてくれてたのも……! 全部、絶対に本物だよ! 月城くんのその誠実さまで『嘘』だったなんて、私が絶対に言わせないから!」


「朝比奈……」


「大人が汚い嘘をついたからって、あんたが積み重ねてきた『正しさ』まで消えるわけじゃない! 周りがどう言おうと、学校が腐ってようと……私は、月城くんが一番正しくて誠実だって、誰よりも信じてる!」


生徒会室に静寂が訪れた。


窓の外から聞こえていた部活の声も遠のき、私たちの鼓動だけがやけに大きく響く。


蒼汰は言葉を失ったように、呆然と私を見つめていた。


だけど、私の両手の中で凍りついていた彼の手に、少しずつ、少しずつ温かい血が巡り始めるのがわかった。