転校してきたばかりの私には冷たかったけれど、生徒たちのために、誰よりも早く登校し、誰よりも遅くまで生徒会室に残って膨大な書類と格闘していた蒼汰の姿を、私は誰よりも知っている。
部活動の予算を少しでも増やしてあげたいと先生たちに何度も掛け合い、生徒たちの意見を聞こうと投書箱を毎日欠かさず確認していた彼の真摯さを、私は知っているのだ。
「月城くん……」
私は気がつくと、自分でも抑えきれないほどの強い衝動に突き動かされ、蒼汰の目の前へ足を踏み出していた。
そして、机の上で激しく震えていた彼の大きくて冷たくなった手を、両手でぎゅっと、壊れそうなものを守るように強く包み込んだ。
部活動の予算を少しでも増やしてあげたいと先生たちに何度も掛け合い、生徒たちの意見を聞こうと投書箱を毎日欠かさず確認していた彼の真摯さを、私は知っているのだ。
「月城くん……」
私は気がつくと、自分でも抑えきれないほどの強い衝動に突き動かされ、蒼汰の目の前へ足を踏み出していた。
そして、机の上で激しく震えていた彼の大きくて冷たくなった手を、両手でぎゅっと、壊れそうなものを守るように強く包み込んだ。

