冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「……朝比奈」


黙々と作業をしていた蒼汰くんが、ふと顔を上げた。


「あ、うん! 何、月城くん?」


蒼汰くんは手元にあった厚いファイル――我がクラスの企画書と予算案をトントンと整えると、真剣な瞳で私を見つめてきた。


「……君のクラスの企画書、拝見した。生徒それぞれの『個性』や『自分らしさ』を尊重しつつ、安全面や予算の管理も完璧だ。非常に素晴らしい」


「え……!?」


思いがけない直球の褒め言葉に、私はパチパチと目を丸くした。


「準備の手際もいいし、クラス全員の意見を汲み上げて巻き込む力がある。……君のその明るさとセンスは、本当に人を惹きつけるな。僕にはないものだ」