冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「えっ、嘘、ついてた!? ありがと、陸くん!」

「気にすんなって! じゃ、教室で待ってるわ!」

爽やかに手を振って去っていく陸くん。 「ふぅ、助かった〜」と息をついて振り返ると――。


「……」


部屋の空気が、氷点下まで一気に凍りついていた。

蒼汰くんが、手に持った朱肉のスタンプをぎゅっと握りしめたまま、般若のような静かな威圧感で私を凝視していたのだ。


「つ、月城くん……? どうしたの……?」

「……別に。作業に戻ったらどうだ」

声が低い。あまりにも低くて冷たい。

「え? でも、何か不機嫌じゃない……?」

「不機嫌などではない。ただ、生徒会室で男子生徒と距離を詰めすぎるのは……その、風紀的にどうかと思っただけだ」