冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

文化祭準備期間に入り、校内は日増しに熱気に包まれていた。

放課後になると、あちこちの教室から合唱の歌声や演劇の発声練習、看板を作るトンカチの音が響いてくる。


我が2年B組の『パーソナルカラー&ワンポイント変身カフェ』も、順調そのものだった。


結衣ちゃんの大変身のおかげでクラスのモチベーションは最高潮。コスメのラインナップ決めや内装の「映え」空間づくりなど、みんなノリノリで作業を進めていた。


だけど、クラス代表として全体の予算管理や生徒会への提出書類をまとめる私は、連日のように生徒会室へ足繁く通うことになった。


「月城くん、これがうちのクラスのブースレイアウトと使用電力の申請書だよ!」

放課後の生徒会室。 私が書類を差し出すと、デスクに座っていた蒼汰くんがペンを止め、受領の印鑑を手に取った。


「ああ、受け取ろう。……相変わらず手際がいいな、朝比奈」

「ふふん、当然でしょ! 提案したからには最後まで責任持ってプロデュースするんだから」


腰に手を当てて胸を張る私を見て、蒼汰くんは目元をわずかに緩めた。