冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「神田。他人のノートに頼る前に、君自身もテスト対策を徹底したらどうだ。前回の数学以外の成績は、お世辞にも褒められたものではなかったはずだが」

「うぐっ……! それを言われると痛い……」


陸くんが頭を抱えて降参のポーズをとる。

「下校時刻前の集中学習期間だ。無駄話は慎むように。……朝比奈」

蒼汰くんが私に視線を戻した。 その瞳はどこか複雑で、何を考えているのか読み取れない。

「ノートを活用するのは一構わんが、あまり人に引き回されて自分のペースを乱されないことだ」

「え? 引き回されてなんてないよ? 陸くんに数学教えてもらえて、すごく助かって――」

「……そうか。ならいい」

私の言葉を遮るように言うと、蒼汰くんはサッと背を向けた。