冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「ふふん、でしょ! 派手=不真面目なんて言わせないんだから!」

陸くんは「いいね、そのガッツ!」と笑って、私の隣の空いている椅子を引き寄せて座った。

二人でノートを広げ、「ここはこうやって覚えるとラクだよ」「なるほど、解き方のコツが見えてきた!」とワイワイ教え合いを始めた。


結衣ちゃんも「日葵ちゃん、神田くん、すごいね……!」と隣で嬉しそうに微笑んでいる。

クラスの居心地が、少しずつ、だけど確実に温かくなっているのを感じて胸が踊った。


その時だった。

「――2年B組の学級委員はいるか。生徒会からの配布物だ」

教室の前のドアが開き、澄んだ冷たい声が響き渡った。

振り返ると、そこには生徒会巡回の腕章をつけた蒼汰くんが立っていた。

第一ボタンまで留めたネクタイ、寸分の狂いもない凛とした立ち姿。相変わらず絵になる格好良さだ。


「あ、月城くん!」

私はパッと手を振った。 蒼汰くんは教卓の上にプリントの束を置くと、ふと視線をこちらへ向けた。