もう5年生でそんな噂話嘘だとわかっているのだけれど、どうしてもそんな不安が膨らんできてしまう。 トイレの入り口の前で一旦立ち止まり、深呼吸。 花子さんなんて嘘。 噂なんて信じない! 自分に言い聞かせてエイッと勢いよくドアを開く。 トイレの中は薄暗くてその場にとどまった空気がどんよりとしている。 だけどいつも通りのトイレで変わったところはない。 大急ぎで一番手前の個室に入って用をたす。 ホッと息を吐き出してトイレから出てきたときには、すっかり怖い気持ちも消えていた。