「放課後の学校ってなんとなく怖いんだよね」
誰ともすれ違わないまま階段を上がり始めてポツリと呟く。
自分の声がやけに響いて、まるでトンネルの中を歩いているみたいな気分になる。
普段友達と話をしながら歩いていると全然気にならないのに、自分の足音すら大きく聞こえてきて少しだけ怖い。
早く筆箱を取って校舎から出たいと思うのに、こういうときに限ってトイレに行きたくなってきてしまった。
「うぅ……家まで我慢できないし、行くしかないよね」
ひとりでいるとどうしても怖いことを想像してしまう。
トイレといえばトイレの花子さんが出てくる場所だし、昔は便器の中から白い手が伸びてきたとかって話も聞いたことがある。
本当に花子さんがいたらどうしよう。



