分からなすぎるよ、火咲くん。

……なんだろ。

彼が席を立った途端、女の子達が一斉に火咲くんを見つめ始める。

なんだこれ。

「火咲煌羽です。趣味はバスケ。入る部活もバスケの予定です。みんなよろしくね?」

自己紹介が終わった瞬間、私とみなみ以外の女の子から「キャーッ!!!」という黄色い歓声が上がる。

これはアイドルのライブか何かですか……?

「ね、ねえみなみ。これなに……?」

「あら。知らないの?火咲くん結構有名よ。」

……有名?入学初日で?

「バスケはものすごく上手だし、それにあの顔。おまけに性格も優しくて明るい“優等生”。この学校に入るって噂が出始めてから入学してないのにファンクラブもあるらしいわ。」

どこがいいのかしらね、みなみは言う。

「入学前からファンクラブって……」

正直ドン引きなんだけど。

みなみと話している間に戻ってきた火咲くん。

女の子達の視線が痛い……。

「どうだった?俺の自己紹介」

どうもこうもない……。


そんなこんなで私が送るはずだった華のJKライフは音を立てて崩れ去ったのだった。