分からなすぎるよ、火咲くん。

さっすがどこまでいってもクールビューティー。

そうしてみなみは席に戻ってくる。

次は私の番。

こっそり深呼吸して一歩目を踏み出す。

よし、みなみくらいクールに行こう!そして私は華のJKになるんだ……!

踏み出した1歩目は───

空を切った。

ステンっ。まさにデジャブ。

見事にすっ転んだ。

あぁ……、私の華のJK生活が……。

周りからクスクスと笑いが漏れる。

みなみは呆れ顔。火咲くんは──

肩が震えてる。必死に笑いを堪えていた。

……なんかムカつく。

この歳になって転ぶ恥ずかしさと軽い痛みに顔を少し顰めながら教壇の前に立つ。

「篠原燈葵、です。好きなことはみなみと遊ぶことです。えっと、短所?は何もないのに転んじゃったりすることです……。一年間よろしくお願いします。」

足早に席に戻る。

「ひーは懲りないのね」

「仕方ないじゃん……」

隣の奴は。

「ふ…‥、ははっ…。また転んでた……」

小さな声だったけど笑いすぎて涙が浮かんでる。

そんな笑わないで欲しいんだけど。ムカつくなこいつ。

順番は回っていき、火咲くんの番になる。