☆☆☆ 「陸! みろよこれ!」 教室に到着するなり、クラスメートの陽太郎が自信満々の笑を浮かべて近づいてきた。 「ティラノサウルスのフィギュアだぞ」 「え、それすっごく高いやつだよね!?」 陽太郎が持っていたのは手のひらよりも少し大きいティラノサウルスのフィギュアだった。 今やっているアニメのグッズで、僕も店頭で見たことがあるけれど1万円はしたはずだ。 「昨日お父さんに買ってもらったんだ」 「すごい! いいなぁ」 机の上に置かれたフィギュアを前から後ろから確認する。