一方、坂木ハジメ副会長は、栗色の髪に、いつもほほ笑みを絶やさず、ちょっとチャラいけれど、人当たりがよくファンが多い。
遠くからしか見たことがないけれど、わたしはふたりの姿を思い浮かべながら聞いてみた。
「美野里ちゃんも、生徒会長のファンだったの?」
「うん、そうだよ。言ってなかったっけ?」
「えー、聞いてないよー」
「おかしいなあ。言ったと思ってた」
「ううん、ぜんぜん」
そんなやりとりが、まわりにも聞こえてしまったらしい。
近くではきそうじをしていた同じ班の子たちが、わあっと駆けよってきた。
「えー、いいなあ!」
「わたしもかわりたい!」
「ぬけがけ禁止!」
ひええ。
美野里ちゃんとふたりだけで話をしていたつもりだったのに、とんだ騒ぎになっちゃった。

