かわいいのはホントだよ。


「うっせー! ずるいもやり直しもないの! どうせ、だれがなったって、文句(もんく)でるだろーが! だったら、だれがなっても同じ! 収拾つけなきゃなんねーこっちの身にもなりやがれ!」

 とたんに、あんなに騒がしかった教室は、水を打ったようにシーンと静かになった。

 だれもが小林くんの啖呵(たんか)にあ然(ぜん)としている。

 彼はクラスのみんなに向かって睨(にら)みをきかせたあと、満足げに「よし」と言って、わたしをふり向いた。

「城山さん、あしたの放課後、さっそく集まりがあるからよろしくな」

 うっ。

 小林くん、口の端(はし)が上向きになっている。

 笑顔の圧力とでも言うんだろうな。

 何がなんでも、この結果をくつがえすつもりはないらしい。

「う……うん……わ、わかった……!」

 わたしは抵抗をあきらめて、すごすごと引き下がるしかなかった。