かわいいのはホントだよ。


 六時間目のホームルームがやっと終わった。

 静かだった教室は、息を吹き返したかのように、にぎやかになった。

 わたしも、ほかのみんなと同じように帰り支度をしていたら、例によって例のごとく、小林くんがやってきた。

 片手を腰にあてて、すわっているわたしを見おろして、

「おい、ノンビリしてんなよ」

 ボソッと言ってくる。

 なんのことか、すぐにピンときた。

 これから生徒会主催の予餞会委員の集まりがあるのだ。

「わかってるよ、今日からって覚えてるもん」

 しゃべりながら手を動かして、机のなかのものをスクールバッグにしまう。

「わかってんならいいんだ。文句を言われるのは、おれだからな。頼むぞ、ぜったい出席してくれよ」

 小林くんはそう言って念を押すと、自分の席へと戻っていった。