この恋に終わりがあるなら



「今日さ、朝ごはん卵焼きだったんだ。」 

 唐突な話題に、驚いて顔を上げた。

 視線がぶつかって思わず視線を泳がせる。

 そんな私に、ハルはにっこりと微笑んだ。

「うちの卵焼きは甘いんだけど、オレは甘い卵焼きに醤油をかけて食べるのが好きなんだ。あまじょっぱくてご飯が進んじゃってさ、朝から2杯も食べちゃったよ。麦は?朝何食べた?」

「…私はポタージュスープ。インスタントのやつ。」
「CMの?あれ美味しそうだよね」
「……うん」

 本当は、味なんて覚えてない。
 スプーンで掬って口に運んで飲み込む作業を繰り返す苦痛の時間。

 だって食べないと、またお母さん(あの人)が泣きそうな顔をするから。
そんな顔をさせているのは私だってわかってる。悪いのは、私だって。