都立特別支援学校で起きたハラスメントの記録(リライト版)

◆2014.4 学部主幹より教員に送られたメールの内容
「高等部教員の皆様 昨年度HT(注:学校介護職員の略称)の方の言動等で課題のあった方がいたと、昨年度の反省であったと聞いています。今年度全校的に、HTの方で問題がある言動をした場合の指導の記録を、各教員のみなさんにお願いすることになりました。HTの方一人にシート一枚という記入の仕方です。問題のない方については必要ありません。あくまでも問題のある言動に対しての指導の改善に役立てるのが目的ですので、ご協力ください。年度後半に集約することになります。HTの方には誤解されないように、秘密扱いでお願いします。」

◆大手組合との話し合い
付記:私の所属する△△組合は共生共学を大切にする方針で多文化共生に理解がある。組合員数は少なく、C特別支援学校では私1人だけ。大手組合は全教系で、都内の特別支援学校では一番組合員が多い。

1.4月下旬
分会長(H先生 小学部)に、学校介護職員の発言・行動についての記録問題について、こちらから相談。教員(主幹以上は除く)に、△△組合分会としてこの件の「おかしさ」を文書で表明するかどうかを考慮中であることを、文書の下書き(「4月4日に本校教員に対して「お願い」された「学校介護職員の発言、行動について」に対して異議を表明します」文末★印部分)を提示しながら相談。
分会長は開口一番「このような文書が配布されると、教員の中で、必ず管理職や主幹にこの文書を見せる人が出てくる。教員の多くは、組合のことをほとんど知らないので、こちらの組合が配布したと誤解する可能性も大きい。そうすると、こちらの組合の活動がやりにくくなることが予想される」(この部分がホンネ)
(こちらとしては、組合の名称が似ているので、混同されるのは想定内。しかし、それはお互い様なのではないか(こちらも、大手組合と混同されると迷惑だし)、という発言はここでは控えた)
「教員の中には、この文書を不用意に扱い、介護職員の目に触れるところに置いたり捨てたりすることも十分考えられる。それを見てはじめて介護職員が「記録」のことを知る、というのは非常によくないのでは」
(こちらも、そのことがあって文書配布を躊躇していた。そこも含んでの相談)
「この問題について、分会で5月7日に話し合い、その結果を伝える」

2.5月9日
 大手組合の分会執行部?より、話し合いの結果を聞く。
 分会長H先生、C先生(小学部)、T先生(自立活動部)の3人。いずれも主任。
1人を3人で取り囲む、それだけでパワハラに近いものを感じる。こちらと一緒に、力を合わせて不正義を除こう、という意思は感じられない。
何としても、△△組合が文書を配布するのを阻止したいという強い意思のみを感じる。

T先生より、労安の立場からの説明(昨秋アンケートをとり、1月に結果をまとめた 風通しの良い職場を、という声が多い 働きやすい職場作りを、等)、教組の立場?からの説明。
「教員同士、教員と介護職員、介護職員同士の不協和音が存在しないわけではない。(私:それはどこの職場でも大なり小なりあることで、普通。)小学部の介護職員が、高等部に自主的に?応援が必要かどうか声をかけることがある(私:それは有難いことだと感謝している)が、本来ならばおかしい。(私:??それは、教員も応援が必要かどうか声をかけるべき、という意味か?)それもあるが、教員は会議で物理的に出られないことが多い……(意味不明)。介護職員の仕事の中に、給食準備・片付けがあるが、教員が食べたあとのトレイまでも「私たちがやりますから」と片付けられてしまう。自分の食べた後は、自分で片付けるのが普通だと思うが。介護職員の中には、「このことは、教員の指示ですか?」とことあるごとに確認を求めてくる人がいる(介護職員は教員の指示以外のことはしてはいけない、という決まりがある)。教員も、新しい人は介護職員がいる状況が「普通」になっていて、介護職員との仕事の「棲み分け」?が「当り前」と受け止めている人もいる。昔は、教員が給食の準備も片付けも清掃もみんなやっていた。介護職員をめぐる問題は、構造的な部分が大きい(私:同意。)。
中学部の介護職員の中に、問題を繰り返し起こし、改善が見られない人(単数か複数かは不明)がいて、周囲の人が困っている。トイレ介助なども、同じミスを繰り返しているらしい。その人がいつ、どういうミスをして、周囲がどう対応したかを記録して積み上げ、それを当人の指導にあてたい、という部分が大きい。(私:それは卑怯だ。本人の知らないところで、こそこそ記録して、そういうやり方で改善すると、本気で思っているのか?)」

C先生「文書を配布するというのは、介護職員との信頼関係にヒビを入れる恐れがあるから、やめてほしい」(私:そちらの組合が、こちらにそれを強要する権利はない。その判断はこちらが行なう。→これが一番言いたかった!)

H先生「高等部でも、部会の議題に上げ、議論するように働きかけるのがよい。
来週、校長交渉をもとうと考えている。同行するか?」(私:承諾)
                  *△△組合分会長に、メールでこの件を伝える。

……てなわけで、あちらの組合の、私に対する敵意つーか、そういうのがよーく伝わってきました。C先生は、前任校(B特別支援学校 2011年度の記録には「男性t」と表記)で同じクラスで、考え方が真逆(私は多文化共生志向です)で、何回かぶつかりあったことがありました。在日の子の背景となる文化や歴史を、日本人の立場で自分の問題として考え、日本人の生徒に伝える、というあたりまえの取り組みが目障り。自分がしていることが差別だっていうことをB校時代、私が正面から言ったことでかくまで憎まれているのか、と再確認。

・この件について、小学部は部会の議題に上げられ、複数の教員が疑問を投げかけた。中学部では、部会で詳細に伝えられたらしい(T先生より)。高等部はメール連絡のみ。自立活動部は「知らされていない」(T先生いわく「初めて知ってびっくりした」)
・9日の話し合いを受けて、高等部主幹あてに、20日の部会議題に、学校介護職員の「記録」問題をのせるようにメールする(他学部では部会で話し合われたのに、高等部はメール伝達だけというのは、やはりおかしい)。

○高等部主幹あてのメールの結果
高等部主幹より「校長、副校長は「記録は必要ない」という意向。各部の部会を通じて、副校長から、「記録の必要はない」ことをきちんと説明するよう要請した」

→校長交渉の必要性がなくなり、胸をなでおろす。

高等部主幹の言葉を、9日に私を呼び出した教組の3名にメールで伝える(14日ごろ)。
回答・反応は一切ない(26日現在)。

○5月20日 高等部部会:主幹より「4月4日のメールの件で、記録の必要がないことと、その件について近日中に副校長に説明をしてもらうために短時間部会をもつ」
→副校長の説明のための部会は結局もたれなかったと記憶している。



  ★4月4日に本校教員に対して「お願い」された「学校介護職員の発言、行動について」に対して
   異議を表明します

                          △△組合 C特別支援学校分会(たかぎ)

 去る4月4日に、主幹より本校教員に向けて、学校介護職員の言動に問題がある場合、その指導の記録を別添エクセル書式で「お願い」するという内容のメールが送信され、また部会の議題にのぼったことは、記憶に新しいところだと思います。
 別添の書式をみると、問題のある言動が起こった日時ばかりか、目撃した職員名までをも記入するという、まるで警察の取調べのような内容に愕然としているところです。

 学校介護職員の方々に秘密で「問題のある言動」を記録し、蓄積するという行為はアンフェアであり、人権を侵すものであり、何よりも、教育の場に最もふさわしくない行為と言わざるを得ません。このような行為を教員に対して協力するよう要請されることに対して、異議を表明いたします。
 問題のある言動をした学校介護職員に対する「指導・改善」をねらいとするならば、このような「密告」に近いやり方は、いたずらに学校介護職員と教員の間に疑心暗鬼を生じ、信頼関係に亀裂が生じる結果をもたらすことになるでしょう。
 
 問題のある言動が起こったとしたら、それは当該職員ひとりの問題ではなく、全体の問題ではないでしょうか。問題を乗り越えていくためには、学校介護職員や教員をはじめ、この学校を支える全ての大人の信頼関係構築と、相互の人格を尊重することが不可欠です。
 本人の知らないところで、しかも過去にまでさかのぼるような形で「問題」を記録し、それを突きつけて「指導」するというやり方は、本人をいたずらに傷つけ、その人格を否定するものです。このようなことがまかり通れば、本人はもちろん、職場の士気は大きく挫かれることでしょう。

 何よりも、大人同士の信頼関係がずたずたになった状態の学校に、毎日通わなければならない児童生徒のことを、考えてみてください。

 今後も教員の皆様が今までどおり、学校介護職員の方々との信頼関係をよりよいものに築き上げていかれることを、切に望みます。