完璧な三神くんは、愛だけがわからない。


っていうか私まだ行くって言ってないけど、というと三神くんの顔はみるみる不機嫌となる。


「は?完全に行く流れだっただろ」

「あなたさ、自分がみんなからどう思われてるかわかってないのよね、才能あふれる完璧三神くんだよ?学校の人に知られたら、袋叩きに遭うのはこの私。そのリスク分が割に合わない」

私はごく普通の高校生だ。平凡で、三神くんとは何もかも不釣り合いだ。

今だって、クラスメイトは何も言わないものの、校内を歩けば「隣の女誰?」「なんで三神くんがあんな奴といるわけ」という嫌みも言われているのだ。

三神くんと友達ってだけでこの状態なのに、校外で、しかも私服で出かけているところをみられた日には、……考えただけで恐ろしい。