「……今まで好きだったから、その気持ちがすぐになくなるとかではないよ。ただ恋愛観も含めて自分とは住む世界が違うのかもとは思っちゃった」
「そうだよね。なんか色々訳アリっぽいし、あの人と本気で向き合うとしたら大変だろうなとは思ったかな」
三神くんはきっと色んな恋愛を経験していて、恋愛の偏差値も高い。そもそも正攻法では効かなさそうな上に、私には恋愛経験がないのだから、きっとお話にもならない。
美貌、頭脳、恋愛……。
どれをとっても、私と三神くんでは、不釣り合いで、住んでいる場所が違うのだ。
今回はきっと何かのバグで、三神くんの世界に私が登場した。こんなバグがこれからも続くとは思えない。
「……」
キスの一つや二つ、もらっておけばよかったかしら。惜しいことしたな。

