人形少女と二人ぼっち

「うそ…」

「いのり、よかったじゃない!」
花帆は、いのりの後ろで飛び跳ねた

「わたし…」

「合格おめでとう、いのり」

「うん…、ありがとう…」

いのりは、まだ、ぽかんとしていた 

「お祝いしなきゃね! 何でも、いのりの欲しいもの買ってあげる!」

「何でも? ほんとに?」

「うん、何かあるの?」

「制服…。ましろの制服も、作って欲しい…」

え!? 私に?

「ましろに、いのりの高校の制服を作るの?」

「うん、ましろが、外出かける時、わたしの中学の制服のままだと、なんか寂しいもん。高校行ったら、ましろと同じ制服着たい」

私は、そんなこと気にしない。学校と言うところに行くわけでもない。外に出るために、いのりが、目立たない服を着せてくれるだけで、十分だった

「そうね…」
花帆は少し考えた

「ましろも、一緒に高校、通えたら良いのにね」

その言葉は、私の身体の奥深くを揺さぶった。

私は人形だ。花帆は何を言っているの?