人形少女と二人ぼっち

いのりの受験の日の朝、私は、フリルたっぷりの薄紫色のドレスを着て、リビングのテーブルの椅子に座っていた。

朝早くから、花帆がキッチンで何か作っているのが見えた

「おはよう、花帆姉」

「おはよう、いのり。ちゃんと寝れた?」

「うん…」

いのりは、私の向かいの椅子に座る。制服を着ていた。いのりは、どことなく覚悟を決めたようだった

「はい、朝ごはん。食べれそう?」

「うん、いただきます」

いのりは、食べ物が、うまく喉を通らないようだった。それでも、最後まで、残さずに食べた

「ごちそうさま」

「うん…。お弁当作っておいたから、昼に食べてね」

「ありがとう、花帆姉…」

「どう? 一人で頑張れそう?」

いのりは、私の手を握った

「正直、怖いよ…。でも、この制服、いつもましろが着てくれてたから、なんだか、ましろの匂いがするみたいなきがする」

「そう…」

「じゃあ、行ってきます。また、途中で、Lineするから」