人形少女と二人ぼっち

それから、年末も、いのりは、私の前で受験の問題を解き続けた。花帆も、年末年始の休みに入り、一緒に見守るようになった

年が開けた。私が、この家に来て、初めて過ごす新年。そして、いのりや花帆と初めて過ごす年の始まりだった

いのりは、やっぱり、あの不安が解けていないようだった。まるで、それを紛らわすかのように、勉強していた

受験も間近になった頃、いのりは、私を部屋に連れていった

「ましろ、今日は二人だけでいてくれない?」

いいよ…

いのりは、花帆がプレゼントしてくれたオルゴールを鳴らす。何度も何度も、ゼンマイを巻いた

「正直に言うとね、まだ自信ないんだ。一人で受験会場に行けるのかどうか」

あんなに頑張っているのに?

「勉強と、一人で外に出られることは違うから」

やっぱり辛いんだね…

「辛い。ましろがいてくれれば、どんなに心強いかって思う」

でも、私は付いて行けないんでしょ?

「わたし、どうすれればいい?」