人形少女と二人ぼっち

それから、花帆は、ローストチキンやサラダを取り分けた。もちろん、私の取り皿にも用意してある

「美味しそうでしょ?」

「うん、すっごく! クリスマス感、すごいね」

私は、その料理を見つめているだけだった
 
「正直、受験で精一杯だったから、こういう日があると癒やされるな」

「そう? ましろと一緒に頑張って用意してよかった」

「ましろも、サンタさんだもんね」

赤いドレスを着て、サンタの帽子を被る私を見て、いのりは、微笑んだ

「さあ、ラストはケーキもあるよ!」

「わー、まじで、すごい!」

花帆は、ケーキにろうそくを立て、火を灯していった

部屋の明かりを暗くする

ろうそくの小さな光が揺らめく

「いのり、吹き消して」

「え? わたしが?」

花帆は、いのりが、ろうそくを消すのを楽しみに見ていた

「じゃあ行くよ!」
いのりが、一気にろうそくを吹き消した

花帆はケーキを取り分ける

クリスマスの夜は、穏やかに過ぎていった