人形少女と二人ぼっち

花帆はキッチンから、生クリームを取ってきた。手には泡だて器とボウルが握られている

「生クリーム泡立てるのって楽しいのよね」

花帆は私の前で、ゆっくりと泡立て始め、規則的な音が部屋に響き、甘い香りが部屋に満ちていく

液体だった生クリームが少しづつ形をなしていくのが面白かった

「ましろ、ずっと見つめてるけと、面白い?」

私は、食べることはできないけと、花帆がケーキを作るところを見せてくれるのは、興味があった

花帆はパレットナイフを手に取り、土台になるスポンジに、薄くクリームをぬりひろげていく

「この後、生クリームでデコレーションしていくの。ましろ、レシピ本見てたとき、ずっと見つめてたよね」

花帆は絞り袋に生クリームを詰めて、ケーキの土台の周りに、フリルのように、絞り出していった

私の青いガラス玉は、またそれを、じっと映す

「ましろのドレスのフリルみたいで面白いでしょ?」

うん、食べ物にフリルをつけるなんて、不思議だと思う