人形少女と二人ぼっち

「灯台っていいよね。真っ暗闇でも、どうやって進んで行けばいいか、ちゃんと教えてくれるから。なんか、見てるだけで、安心する」

この白い建物が、何をするものなのか、私には分からない。だけど、その形は好きだった

「いのりに、見せてあげられてよかった。あまり、大きくはないけど、歴史ある灯台みたいよ」

「そうなんだ…」

いのりは、私に日傘を被せて、灯台が立っている岩壁の先の方まで、進んでいった

「いのり、あんまりそっちの方行ったら、危ないわよ」

「大丈夫だって!」

いのりは、何も怖がっていなかった

岸壁には、白波が打ち付ける。いのりは、その直ぐ側まで行って、海を見ていた

海風が心地よかった。灯台の白い建物も、まるで、空に届きそうで、見ていて飽きなかった

しばらくの間、花帆は、いのりを見守っていた

「いのり、満足した?」

「うん…」

「そろそろ行こうか。帰りも道が込んじゃうといけないから。また来よう」

「そうだね」