人形少女と二人ぼっち

それから、いのりは、私を後部座席に乗せて、反対側の席に座った

花帆は運転席に着いた

「どこ、行くの?」

「内緒!」
そう言って、花帆は車を走らせた。

窓の外には、海岸線が続く。いのりは、また、私が窓の外が見えるように、少し首の角度を動かしてくれた

「ましろ、これでよく見える?」

うん、見えるよ

くねくねした海岸沿の道を、車は走る。いのりは、外の景色を楽しそうに見ていた

どれくらい移動したのか分からない。花帆は車を止めた

「さあ、着いたよ」

目の前には、真っ青な空に、真っ白な塔がそびえている

「あっ、灯台…」

「うん、いのり、こう言うの好きでしょ?」

「うん、灯台好きだよ。見てみたかった」

「良かった。いのり、ましろを降ろしてあげてね」

「うん…」

いのりは、私を抱きかかえて、車椅子に載せ替えてくれた

三人で、灯台の真下まで行く

真っ白な塔の上に、ガラス張りの小さな部屋があった