人形少女と二人ぼっち

「花帆姉…。でも、わたし、中学ほぼ行ってないけど、合格できるのかな…」

「そうね…。最近は、中学で通学できてなくても受験で配慮してくれる高校もあるみたいよ。お姉ちゃん、いろいろ調べてあげるから」

「ほんと!?」
いのりは、立ち上がって、花帆の方を向いた

いのりは、もっと遠くに行ってしまうの?

「でも、今の中学は、やっぱり行くのが怖い…」

「受験まで、家で勉強すればいいわ。担任の先生とも、私、話してくるから」

「うん…」

いのりは、また、私の隣に座って夜空を眺めた

星の瞬きと、波の音だけが、私達を包む

いのりは、私の手を握ろうと手を伸ばした

いのりも怖いのかもしれない

だけど、別の何かが、私の身体の中でもくすぶった

「ねぇ、そろそろ冷えてきたから、ログハウス戻らない? デッキからでも、星空は見えるし」

「うん、そうだね…

ましろ、帰りも、わたしが運んであげるからね」