人形少女と二人ぼっち

それから、いのりは、私の車椅子を押して、駐車場に運んだ。花帆は、クーラーボックスを抱えている

「いのり、ましろを後ろの席に乗せてあげてね」

「うん…」

いのりは、車椅子から、私を後部座席に移す。その後、反対側の席に座った。花帆は、クーラーボックスと、私の車椅子を、後ろに積み込む

「さあ、ましろと3人で初旅行だね! 行くよ」

「うん」

いのりは、いつもよりも楽しそうな顔をしていた

住宅街を抜け、大通りに出る。しばらく走って、花帆は私達に声をかけた

「ここから高速乗るからね」

「え? 高速道路?」

「いのり、初めてだった?」

「うん…」

ゲートをくぐると、見たこともないスピードで、車が流れていた

「速いね、ましろ」

うん

外の景色は、あっという間に迫って通り過ぎていく

いのりも、興味津々で、窓の外を見ていた

いくつかトンネルを抜け、山を越え、車は高速道路の出口を出た

「すごく遠くまで来たんだね」

私も、そう思う