人形少女と二人ぼっち

日が沈んで、玄関の扉が開く

「ただいま、いのり、ましろ」

「花帆姉、おかえり」

「いのり、これ、お土産」

花帆は、リボンのかかった手のひらサイズの箱をいのりに渡した

「わたしに?」

「うん、いのりとましろに」

「開けていい?」

「もちろん」

いのりは、リボンを外し中身を取り出す。宝石箱のような木箱が現れた

「これ…」

「蓋、開けてみて」

いのりが、その宝石箱のような箱の蓋を開けると、きらきらした音色で、可愛らしいメロディーが流れた

「オルゴール…」

「ほんとはね、ましろに音楽聴かせてあげたくて、買ってきたの。でも、二人でいる時に、ましろに聞かせてあげて」

「ありがとう…。花帆姉」

いのりは、私の隣で、何度も、ゼンマイがほどけるまでオルゴールを聴いていた

「私、夕飯作るから、ゆっくり聞いてればいいよ」

「うん…。この曲、いい曲だね」

私も、このオルゴールの音は好き