人形少女と二人ぼっち

いのりは、自分の部屋に私を抱きかかえて運んだ。そして、ベッドの上に座らせる

「ボタン外すよ?」

いのりの手は震えていた。私は、人形なのだから、気を使う必要も、恥ずかしがる必要もないのに

私の上半身の躯体が露わになった。

肩にはひときわ大きな球体関節があり、胸の下には、関節の窪みがくっきりとわかる

いのりは、少し痛々しい表情をした

「すぐ、ドレス着せるから」

私の腕に袖を通し、ドレスのボタンを留めていった

「よしできた。あと、これだ」

いのりは、花帆にもらった、マーガレットの髪留めを取り出した。私の髪に付けてくれる

いのりも、鏡を見ながら、髪留めをつけた

「ねぇ、ましろってさ、いつ作られたの?」

確か、3年前くらいだったと思う。私は、愛想が悪かったから、一向に買い手がつかなかった

「その間、ずっと外に出たことないの?」

外に出たのは、花帆が、この家にお迎えしてくれた時だけだ