人形少女と二人ぼっち

「いのり、先お風呂入っちゃって」

「はーい」

そう返事して、いのりは、脱衣所の方へ向かった

花帆は、紅茶を2杯いれ、テーブルにおいて座った

「いのりの事、色々聞いてあげてくれてるんでしょ? あの子が、ましろがいるから淋しくないって言ってたのが、嬉しくってね」

花帆は、紅茶にゆっくり口をつける

「いのり、すっかりましろのこと気に入っちゃったみたいね。ましろは、私のましろなのにって、思っちゃうこともあるんだよ」

一ヶ月も、店に通い詰めて、私をお迎えしようと心に決めてくれた花帆だ。本心だったのだろう

「でもね、いのりには、ましろが必要なんだと思う。あの子のこと、どうかよろしくね」

姉として、いのりを支え、育てている花帆にとって、その言葉は切実なのだと思った

「でもね、たまには、こうして二人だけでお話したいな

良いでしょ、ましろ」

私は、花帆の人形だ。いのりは、花帆の大切な妹だから、私も大切なのだと思う。少なくとも今はそう思っていた