人形少女と二人ぼっち

いのりは、震える手で、私にその髪留めをつけてくれた

「かわいい…」

「でしょ! やっぱり、お姉ちゃんの思ったとおりだったわ」

「これ、わたしもつけていいの?」

「当たり前じゃない。ましろといのりのお揃い見たくて買ってきたのに」

「うん…」

いのりは、洗面台へ行って戻ってきた

「どう…?」

「え!? ちょっと、そこ座って、ましろの隣」

「うん…」

花帆は、いのりと私を交互に見た

「いい! すっごくいい!」

「ほんと?」
いのりは自信なさげだった

「うん、お洋服もお揃い着せたいくらい!」
花帆は、また興奮していた

「もう、それはいいから…」
でも、いのりは、前のように本気で嫌がっている風ではなかった

いのりの黒髪と、私のブロンドのコントラストに、小さな白いマーガレットの花が、浮かび上がる

「ねぇ、それ、大事にしてね」

「うん、大事にするよ。ありがとう、花帆姉」

花帆は、満足そうにしていた