人形少女と二人ぼっち

みゆは、後ろに回り込んで、いのりの身体を支える。まるでいつも、いのりが私にしてくれているみたいに

「いのり、立てる?」

「あっ、うん…」

いのりは、よれよれと立ち上がって、それから伸びをした

「ましろも大丈夫? ごめんね、2人とも無理させて」

私は大丈夫。人形だから

みゆは、私を車椅子に乗せてくれた

「ねぇ、いのり、歩ける?」

「うん、だいぶ楽になった」

「二人とも、部室行こう」

「いのり、お疲れ。後片付けは、俺達が全部やるから。ゆっくり休めよ。ましろもな」
工具を手にした佐久間が、いのりの背中から声をかけた

「あっ、うん…」

その時、有紗が教室に駆け込んできた

「みんな聞いて。うちのクラスの出し物、学年で最優秀賞だって」

「え!?」

教室中がざわめいた

「やった!」
「すごいよ」
「ましろといのりのおかげ!」

次々に言葉が飛び交った

「ましろ、いのり…」
みゆは、目を潤ませて、いのりに抱きついた