人形少女と二人ぼっち

一ノ瀬は、紅茶とお菓子を十分に味わった後、私たちの方を見た

「なんて上品なドールだ。こんな世界が作れるなんて、ほんとに素晴らしい」

一ノ瀬は、立ち上がり、私達に近づいた

「麗しいドールのお嬢さんたち、もし、お気に召すなら、僕に、少しだけ返事してくれないか?」

いのりは、何も言わず、ポーズも変えず、少しだけ口元を緩めた

「ありがとう。僕のために、返事をくださって

君たちは、人間なのに、ドールとしての世界を表現をしているんだね。画期的な企画だと思うよ」

一ノ瀬は、席に戻った

「梅津、君は、ずいぶんと、ドール研究会に肩入れしていたようだけど、君の目に狂いはなかったようだね」

「ありがとうございます」

「じゃあ、僕たちは行くよ。これ以上お邪魔してもいけないしね」

一ノ瀬は、模擬店の金券を置いて立ち上がった

「あの…、ありがとうございました」
みゆが言う

「こちらこそ、ありがとう。素敵な空間を味わえたよ」