人形少女と二人ぼっち

文化祭当日の朝、いのりは、キャミソールを着て、部室の椅子に座らされていた

「髪の毛、ネットかぶせるよ」

「うん…」

みゆは、いのりの髪の毛を、丁寧に纏めていった

そしてカミソリを手に取る

「いのり、肘から先とデコルテと顔の産毛、剃らせてね」

「う…、うん」

いのりの顔がこわばる

「後、眉毛も」

「えっ、まじ?」

「生えてくるまで、ちゃんと描いてあげるから」

「んー、分かったよ。みゆの好きにして」

みゆは、にやっと笑った

まだ制服姿の私の青い瞳のガラス玉は、いのりの肌を映す

カミソリが、いのりの肌にあたる

「うっ!」

「いのり、動かないで、切れるよ」

「あ…、うん…」

いのりが、壊れたりしない?

私の関節が軋んだ

いのりの肌からは、人間の痕跡が少しずつ消えていく

「うん、つるつるになった」

みゆは、満足げだった

「じゃーん! ドーラン、白とピンク色、二種類用意したんだ。これで、ましろと同じ色味にできると思う」