人形少女と二人ぼっち

その夜、花帆は、私のブロンドの髪に丁寧に櫛を入れてくれていた

「外に出たらちゃんと梳かさないとね。風で、髪の毛乱れちゃうから」

花帆は、頭頂部から、髪の先まで丁寧に銀の櫛を入れて縺れを解いていく

「ましろ、気持ちよさそうな顔してる」

うん、心地よいとは思う

「ねぇ、花帆姉…」

「なに?」

「あのさ、文化祭でね、ましろと、お人形の服、着れたらなって思ってるんだけど」

「え!?」

花帆の手が止まった

「やっと、ましろとお揃い着てくれる気になったの?」

「別に、そう言うんじゃなくって。みゆがね、一学期、部活で、何もできなかったから、文化祭で、ドール喫茶をやりたいんだって」

「ドール喫茶…? それって、お茶とか、ケーキとかも出すの?」

「みゆは、やりたいみたいだけどね。でも、3人の部活じゃ、文化祭の日、教室借りられないよ。それに、みゆ一人で、お店回せないだろうし」

「そう、なんだかもったいないわね」