人形少女と二人ぼっち

夏休み明けの初日、始業式だったせいもあって、いのりとみゆは、すぐに部室に戻ってきた

「お待たせ、ましろ!」

「ましろ、ただいま」

みゆが、私の向かいの席に座った

「てか、暑い、もう、暑いよぉ。なんで、ましろはそんな涼しそうな顔してるの?」

なんでって、人形だから… 人形は暑さなんて感じない

みゆは、私の手を触った

「冷たっ。ましろの手、冷たくて気持ちいい」

みゆは、私の手を自分のほっぺたに当てようとした

「みゆ、いくら暑いからって、ましろは、保冷剤じゃないんだから」

「ごめんっ。あー、アイス食べたい」

この子は、本当に部長なんだろうかと時々思う

「私だって、部活のことちゃんと考えてるんだよ。でもさ、一学期は、ミシンと手芸の本何冊か買って、髪飾り作って、それだけだったもんね」

「そもそも、みゆって、ちゃんと活動するつもりだったの?」

「それ言わないでよ」

みゆは、いたずらっぽく笑った