人形少女と二人ぼっち

それから数日、谷口は、画材道具とカンバス、イーゼルを持って、ドール研究会の部室に通った。

部屋の中の薄め液の匂いは、もはやどうしょうもないくらいにこびりついていた

谷口は、カンバスの細部を確認している

「よし、これで完成だ」

「え? ほんと? やっとできたの?」
みゆは、救われたような顔をしていた

「どんなの? 見せて?」
いのりが言う

「どう?」

谷口は、私達3人に、絵を差し出した

優雅なブロンドの髪に、わずかに憂いを帯びた青い目の少女が描かれていた。背景には、いろいろな花が散りばめられている

「やば! 綺麗!」
みゆが、あっけにとられてる

「また、いろんなポーズと光加減で、ましろさんを描いてみたいな」

「え!? またやるの?」
みゆの顔は歪んでいた。どうやら、薄め液の匂いが、よっぽど耐えられなかったらしい

「ましろさん、君が描きたいんだ。また、モデルになってくれないかな?」

うん、いいよ

そうして、ドール研究会の日々は過ぎていった